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物流支援ロボット台車についての期待

2014年9月24日

先日、購読しているメルマガ(経済産業省「産業技術メールマガジン 技術のおもて側、生活のうら側」)で興味を惹かれた『物流支援ロボット台車』を紹介したいと思います。

ロボットが作る物流と街の近未来

景気回復に伴う人手不足が深刻化する中、物流業界も少子高齢化に伴う若年労働者の減少により、慢性的な人手不足が課題となっています。このため、女性や年配の方でも負担が少なく働ける労働環境が求められています。

CarriRo(キャリロ) この課題を狙いすましたかのような新製品の発表が7月2日にありました。株式会社ZMPを中心とした数社が協力して開発したもので、一言で言えば『ロボット台車』です。

オフィスや街で縦横無尽に活躍する手押し台車に、ロボット技術で

  1. アシスト機能(ハンドル部で押す人の力を検知してアシストする機能)
  2. 人への追従機能(発信器を付けた人間や同タイプの台車の後に自動追従する機能)
  3. 自律移動機能(ビーコン付きポールを併用することで指定エリア内を自動マップして自律移動する機能)
CarriRo(キャリロ)

これらを持たせたものであり、人手不足の解消・生産性向上・労働環境改善に役立つと期待されています。 発案の直接のきっかけは、会社の近所にある宅配便の事業所の様子を見たことだそうで、小さな台車で同じコースを何度も忙しそうに往復する従業員の働きぶりから着想したとのことです。

今秋を目処に、物流会社向けにサンプルのテスト出荷を開始し、共同で実証実験を行なった後、来年中に約40万円(6年リースで月あたり7,000円程度)で量産出荷、販売する予定とのようです。月あたり7,000円程度で作業員の負担が軽減されるなら決して高くない、特にアルバイトやパートの方などが重労働に感じて短期間で辞めてしまうのを防げるのであれば、欲しいと思う企業はたくさんあるはずだと、想定されています。

既に先日の記者発表後から、大手宅配便業者や小売事業者からの引き合いが絶えず、海外からも問合せが相次いでいるということです。

2020年に向けて

物流の効率化策としては、ITによる在庫・積荷管理や物流拠点における搬送ライン整備など大きなシステムづくりが定番です。

あの台車をロボット化してしまおうという発想は、おそらく世界で初めてのものだと言われています。人にしか出来ないことは人がやり、商品の運送のようなルーティーンワークはロボット、というようにちゃんと役割分担をすることで、お互いの価値を相乗的に高めることができると言われています。

2020年に開催される東京オリンピックでは、競技場での機器や資材、飲食の搬入用途などのロボットとして提案をしていくとのことで、ロボット台車の幅広い利活用についても、個人的に大きな期待をしているところです。

参考:株式会社ZMP 物流支援ロボット「CarriRo(キャリロ)

執筆 : 監理室 T.F.