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物流現場におけるビッグデータの活用

2014年12月11日

最近、「ビッグデータ」という言葉を耳にする機会が多くなりました。
例えばインターネット。世界中の人の動きが膨大なデータとして蓄積され、それらを統計して有用な情報を得るなどの活用ができます。

身近なところでは、ネットショッピングサイトにおける顧客の購買履歴データから、顧客特性に応じた広告を配信したり、ツイッター等のソーシャルメディア上のデータを集計し、人々の関心事を抽出してマーケティングに活用するなど、製品開発・販売・広告等に役立てる企業が増えています。

物流システムにおいても、様々なデータが蓄積されています。
物流業務を行うために使われる日々のデータは、短い期間では価値を持ちませんが、長い期間蓄積されると価値を持ち始めます。
それでは、物流現場でのデータ活用を考えてみます。

データは社内に眠っている

物流システムに蓄積されるデータとしては、以下のものが挙げられます。

  1. 受注データまたは出荷指示データ
  2. 入出荷履歴データ
  3. 日次在庫データ
  4. ハンディターミナル作業ログ

(1)受注データまたは出荷指示データは物流システムのインプットデータであり、物流業務を行うために利用されます。
時期によるデータ量の変化により、物量を事前に予測したり、繁忙期・閑散期がある場合、時期波動に合わせた庫内作業員の最適化を図るための元情報となります。

(2)入出荷履歴データは、庫内の在庫増減された事象を時系列で保持しているデータで、大きく分類すると、入荷履歴・出荷履歴・在庫調整履歴があります。出荷履歴は、受注データ・出荷指示データを、庫内の在庫情報とマッチングして、どの受注・出荷指示をどの在庫に紐付けたかを保持するデータで、庫内作業を行うための帳票等作成に使用され、出荷後のトレースにも使用されます。

商品・ロット・ピッキングロケーション単位に保持しているデータから、ピッキングが高頻度な商品は近くに、低頻度な商品は遠くに置かれているかという現状分析ができ、ロケーション配置の最適化を図ったり、作業員がピッキングして次のロケーションに移動する作業導線が効率的であるかを判断するための元情報となります。

(3)日次在庫データは、日々の庫内在庫情報を保持しているデータです。入出荷履歴データと組み合わせることにより、商品の在庫日数・在庫回転率を算出できます。回転率が高ければ売れ筋商品と判断し、欠品を抑えるために発注量・頻度を増やします。
回転率が低ければ死に筋商品と判断し、保管スペースの観点から余剰在庫を持たないなど、在庫の最適化を図ります。

(4)ハンディターミナル作業ログは、ハンディターミナルで作業した作業員情報、作業開始・終了時刻、業務ごとの明細データを保持しているデータです。このデータから作業員別の単位時間あたりの処理明細数を算出でき、作業員の効率評価をするための元情報となります。

データが課題を解決する

蓄積データを活用すると、例えば誤出荷等の問題発生時に原因の所在がわかり易くなります。作業員に起因しているのか、商品違いであれば類似商品との差異化がされているか、数量違いであれば荷姿等商品特性が作業員に周知されているかといった施策ポイントが浮き彫りになり、以後の問題発生の防止につながります。

このようなデータが倉庫管理システム(WMS)SLIMSではメニュー画面から容易に抽出でき、抽出したデータをBIツール QlikViewによって可視化することで、問題を特定できます。

データは活用次第で企業に多大な貢献をしてくれます。すでに社内にあるデータなので、ぜひ有効活用し企業の発展に役立てましょう。データの集計の仕方や改善活動の方法などお困りごとがありましたら、何でもお手伝いさせていただきます。是非お気軽にご相談ください。

執筆 : システム開発部 R.Y.