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『サイクル』という言葉について

2015年2月24日

今回、コラムを書くのは10年ぶりになりますが、その間、リーマン・ショックによって世界から需要が一時的に消え、東日本大震災によって東北の方々が未曾有の困難に直面し、原発をベースロードとしていた国のエネルギー基本計画も頓挫しました。

また政治の世界では、民主党との間で税と社会保障の一体改革に同意したはずの自民・公明連立政権は、アベノミクスの2本の矢で株高・円安という成果を出すと、経済成長の一番大きな要素である消費が弱くなることを恐れ、今年10月に予定していた消費税10%を見送り、大企業への賃上げ要請、統一選挙を強く意識した地方活性化促進といったことの大合唱状態です。

私も企業人の1人ですから、企業の稼ぐ力をつけることを政治も支援し、賃金上昇→消費増大→利益増大、そしてまた賃金上昇という好サイクルが経済の持続的成長の必須条件と思いますので現政権を支持しますが、財政規律と地球温暖化防止において、世界から取り残されはしまいかという不安を、強く感じている今日この頃です。

だいぶ前置きが長くなりました。前段にもサイクルという言葉を使いましたが、ビジネスでも多用されている「サイクル」という言葉の意味を考えてみたいと思います。ネットで調べると下記の説明がありました。引用はブリタニカ国際大百科事典 小項目事典です。

『循環過程ともいう。物質の状態が一定の変化をしたのち、元とまったく同じ状態に戻るとき、この周期的な変化の過程をいう。』元々が熱力学から来た用語とのことです。

蛇足ですが、ブリタニカといえば、私が子供の頃は持っていることが一つのステータスで、30万円を出して親が購入しましたが、英語のためほとんど使わず申し訳なかったという思い出があります。

PDCAサイクル

PDCAサイクルは、ビジネスマンで知らない人がいないほど有名な経営学用語です。PDCAを回すといった言い方もよく使われています。

『PDCAとは、欧米で使われているマネジメントサイクルの典型例で、PLAN(計画)、DO(実行)、CHECK(評価)、ACTION(改善)というサイクルを指します。ものごとを進める際に、計画と実行、結果の収集とレビューを継続的に行い、その内容を改善しながら次のステージへと進めていくことをPDCAサイクルと呼ぶ』

改善しながら次のステージへ進めていくことが一番大切で、同じレベルで計画を回すだけではいけないわけです。これは事業活動を行う上で重要な行動指針ですが、品質の維持・向上、環境影響の改善をマネジメントシステムとして規格化したISO9001&14001も同様です。

私が所属する厚木事業所はISO9001を2004年、ISO14001を2006年に取得して、日々PDCAサイクルを回していますので、少し取り組みについて言及させて頂きます。

ISO9001でのPLANは、顧客要求事項及び組織の方針に沿った結果を出すために、必要な目標及びプロセスを設定することになります。当厚木事業所も当初は通信機器及びパソコン・サーバー機器の検査・キッティング業務のミス0を目標としていました。(注:キッティングとはIT機器を納品後すぐにご利用頂ける状態にセットアップするサービス)

現在は、その後の環境変化に合わせた目標を設定。お客様満足度を感動レベルにまで持っていきWin-Winの関係を構築すべく取り組みを強化しています。

ISO14001でのPLANは、環境方針について京都議定書の約束期間中、チームマイナス6に連動させました。現状は、次の一歩へ向けた模索段階にあります。

ライフサイクル

ライフサイクルを調べますと、生命学的と経営学的と二つありました。これらがまたいくつかに細分化されますが、今回は製品のライフサイクル理論(Product Life Cycle)に焦点を当てます。

マーケティング業務に従事している方にとっては、基本中の基本だと思います。私も大学の授業で少しかじった記憶があります。

『ライフサイクル理論とは、製品が導入期、成長期、成熟期、衰退期の4つの段階を経るという理論である』

各段階の課題は下記の通りです。

  • 導入期 : 製品の認知を上げること
  • 成長期 : 市場におけるシェアの拡大・確立
  • 成熟期 : 市場におけるポジショニングやシェアの防衛
  • 衰退期 : 経営的な撤退のタイミング

今後、当社の厚木事業所の主力となるPC-LCMサービスというものがあります。パソコンの計画・調達からキッティング、運用・保守、撤去・処分までのライフサイクルをサポートする、PCライフサイクルのアウトソーシングサービスですが、相通じるところがあります。

最後に

ここまでサイクルについて書いてきましたが、回転させるだけでなく、上昇しながらレベルを上げることが、ビジネスには重要であると感じていただければ幸いです。

最後に、マネー資本主義に対して「里山資本主義」という著書の言葉を少し借りまして、「サイクル」「循環過程」の締めにしたいと思います。お付き合い有難うございました。

『里山には豊富な水、農産物、森林があります。農産物の地産地消、おすそ分け、木材によるバイオマス発電によるエネルギー供給によって、金銭換算できない価値を生み出し地域内で循環させることが、明るい高齢化社会を作り出す。』

参考:ブリタニカ国際大百科事典、里山資本主義

執筆 : 厚木事業所 次長 Y.K.