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品質管理のあり方

2016年2月18日

品質の種類

貴社の品質は何?と聞かれて、すぐに答えられる人はどれくらいいるでしょうか。

では、「あなたが考える品質とは何?」と聞かれたらどう答えるでしょう、過去の記憶をたどり「品質」が話題となった場面を思い出して、お客様に「いい品質ですね」と褒められた内容を答えるのかもしれません。

それぞれの人が自分の立場で「品質」を考えるため、例えば、経営者は「顧客の増大」、マネージャーは「リピート客の増大」、開発部門は「ユーザに褒めてもらえる製品の開発」、技術部門は「親切丁寧な応対」、作業者は「手順書どおりの作業をこなすこと」・・・このように異なるのです。

また、品質に関する基準・機構・標準等も、「ISO9001」「品質管理検定」「ISO8402」「TQM」「TQC」「TCxxxx」等と世の中に散乱しており、諸所に相違点があります。

品質の種類分けをして「企画品質」「設計品質」「製造品質」「購買品質」「検査品質」「使用品質」「サービス品質」等、事細かに表現している考え方も存在します。

それはそれで良いのですが、それらの品質を向上させる理由、品質を確保させる理由、目的、予想される結果など、いわゆる「目標」が無ければ目指しているものにばらつき生じ、何を目指しているのか分からない混沌とした状態になってしまいます。

企業の最終目的は株主総会や年度方針でも決定される通り、売上と利益の拡大です。品質目標もこの目的に沿って決定します。

品質の目標

まずは、トップ、マネージャー、部門、担当者など、全ての立場にとって辻褄の合った目標を決定します。これがなければ活動計画は立てられません。

また、目標にはもちろん、期限、達成数値(金額)、達成度のチェック時期、達成できない場合の措置、達成した場合に会社の業績(目標)に貢献できたかの評価等を盛り込むことも重要です。

品質目標の管理

目標の内容や重要度に応じたレビューを、毎月、四半期、半年、期末前等に実施し、目標達成を確実なものにします。

会社全体に影響を与える、目標の未達成が予測される場合、早期の対処が重要です。

目標の減額等の変更は、会社の業績に多大な影響を及ぼします。スタートに立ち戻って計画を練り直すことになります。

目標の変更管理は重要で、大変な工数と労力がかかります。だからこそ、初期の計画は綿密に作成しなければなりません。目標未達部門が多い組織は、この部分を軽視されている傾向にあります。

品質管理の実行

計画に基づき、管理体制、スケジュール、マニュアル、手順書、記録様式等を用意します。

担当者には、これに沿った作業を実施させます。マニュアルや手順書にない活動を実施させないためのチェックも必要です。

これは、計画が正しかったのかを判断するためです。また、その手順を完全に理解するまで教え込むことも大切です。手順書を作っただけで教えないことがミスやクレームを繋がるケースは、とても多く見られます。

品質の目標

品質の検証

出来上がった製品の良し悪しを決めるのは、個人の感覚ではありません。

計画に対しての相違点の検証がポイントです。最終的に業績が向上したら当然評価は良いですが、そうでなければ計画のどこかに問題があったかを検証します。

原因を調査し、次の計画で同じ結果を招かないよう計画します。継続的改善やPDCA(Deming cycle)と呼ばれるものです。

計画を途中で変更することなく実施することで、計画に対する評価が出来ます。

計画をないがしろにして、勝手な判断によって、例え良い製品が出来たとしても、何が功を奏したのかが分からなければ、この次もいい製品が出来るとは限りません。

結果オーライの活動では、安定的に継続的な業績を残すのは難しいのです。高い品質を維持するには、事前の計画、実行、検証、改善、このステップが絶対に必要なのです。

執筆 : 監理室 課長 H.G.