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経営企画室に求められること

2017年1月25日

営業支援部門から管理部門へ異動しておよそ10年が経過しました。この間、社内の部署の統廃合などがあり、現在は経営企画室に所属し日々、奮闘しています。

経営企画室への期待

経営企画室の役割や機能は会社によって異なりますが、一般的には中期経営計画の策定・進捗管理、単年度予算の編成・進捗管理、トップサポート、新規事業開発などが主管業務かと思います。

中期経営計画については、現在弊社でも来年度からの三ヶ年計画を策定中ですが、役に立つ計画を作るためには、事実・データに基づいて分析・検討すること、論理的にプロセスに従って検討すること、論拠・論証を考えて仮説検証型で検討すること、最後に部門間で適切にインターロックすることが重要だと痛感しています。

また弊社の経営企画室の特徴は、法務管理も担当していることでしょうか。
つまり経営企画室が財務と法務を統合しているので、ゼネラリストとしての支援・活躍を期待されている部署だと理解しています。

法務管理は日常的には契約書の作成・レビューが主な仕事になります。
企業のコンプライアンスが強く求められている現在、ビジネスパーソンは契約に関する知識も一定レベルまで修得しておく必要があると言われます。

契約書のあるべき姿

私はこれまでに大小あわせて1,000件を超える契約書に関わってきましたが、まれに当事者双方がWordのコメント機能や校閲機能上で契約条項の修正を繰り返し、いわばバトルが繰り広げられることがあります。

しかしこのようなやり取りも当事者双方が取引の目的に従った「あるべき姿」へ着地させるための共同編集作業だと考えれば、人間的かつ生産的です。

例えば普段は契約交渉の場へ出ることは少ないのですが、数年前ある大型案件の契約にあたりました。お客様のシステム部門と弊社の営業マンがメール・電話や面談で何度も交渉を進めてきたのですが、なかなか折り合いがつかず、最後に両社の法務担当者を交えて打合せを行うことになりました。守秘義務があるので詳細は書けませんが、相手の法務担当との交渉(共同編集作業)の後、最終的には双方が納得できる「あるべき姿」へと着地させることができました。

国際対応の強化

今後は海外ビジネスの増加にともない、国際契約の頻度が増えていくのは間違いありません。決済のリスク(代金回収、決済条件、為替リスク)、コンプライアンスのリスク(法令違反、知的財産権)、貿易実務のリスク(取引条件、輸送)など国際取引特有のリスクがありますが、なかでも準拠法と紛争処理のリスクマネジメントが最も重要です。

海外ビジネスでは訴訟ではなく仲裁が紛争解決の常套手段であり、仲裁には裁判にはないメリット(国際的効力、非公開手続きなど)がありますが、仲裁をどこで行うか(ホームorアウェイ)は実務上必ず問題になります。安易に妥協せず、日本での仲裁を獲得していかなければなりません。

国内ビジネス、海外ビジネスのどちらでもポイントになる事項ですが、取引相手の信用状況の見極め、社内人材の育成、専門家への相談、そしてアンテナを広げた的確な情報収集を今後も心掛けていきたいと思います。

執筆 : 経営企画室 部長 T.K.