社員コラム

あなたの椅子は低すぎる? <2005年6月13日掲載>


「低すぎる椅子」でパソコンなどのキーボードを操作していると、手首・肩・背中などにシビレや痛みが出てくる場合があります。皆さんは、椅子の高さをどのように調節していますか?
 
もう20年程前の事ですが、「キーボードを操作する場合の正しい姿勢」という写真を雑誌で見たことがあります。その写真を見て以来、キーボードを操作する機会が多い私は、椅子の座面を「高い位置」に調整してきました。椅子を高くすれば、楽な姿勢をとれると感じたからです。

今回のコラムの前半では、「キーボードを楽に操作する姿勢と椅子の高さ」についてお話します。後半は、「事務机の高さの問題」と、試験的に作った「ダンボール箱の踏み台」についても触れたいと思います。

尚、今回のコラムを書くに当たり、いくつかのWebサイトを確認して、記事内容の妥当性を確認しています。

■ ひじを天板よりやや高く

ボードを楽に操作するために「ひじを机の天板よりやや高め」に位置するように、私は椅子の座面を上げています。


(図1 楽な姿勢をとるコツ)


(図1)の1〜3を意識して椅子の高さと前後位置を調整すると、(図2)のようにひじの位置が机の天板よりもやや高めになります。 この姿勢は上腕部に力がかからず、腕をキーボードまで楽に伸ばせるので、肩こりの発生を軽減できると感じています。
このようなポジションを取るには、多くの場合、椅子を最上部まで上げる必要がありました(私の身長は170cmです)。


(図2 ひじを天板よりもやや高く)


■椅子が低いと、手首の裏が圧迫される

椅子が低いと、何が問題なのでしょうか。
第一の問題は、ひじが机の高さより下がるため、(図3)のように、机の角で手首の裏を圧迫するようになります。圧迫状態を長く続けると、手首裏側を痛める可能性が高まります。


(図3 ひじが下がると手首の裏を圧迫)


■椅子が低いと両脇が開き、手首が曲がる

低い椅子の第二の問題は、手首の裏の圧迫を無意識のうちに避けようとして、「両脇が開く」姿勢をとってしまう事です。

「両脇を開いて」キーボードを操作すると、「両ひじの間隔が広く」なります。すると(写真1)のように、「手首を外側に曲げる」無理な姿勢を作り出してしまいます。このように、手首を曲げてキーボードを操作すると、手首の「けんしょう炎」などにかかる可能性が高まります。


(写真1 両脇がひらくと手首が曲がる)


椅子を高く調整すると「腕が下がる空間」ができます。すると自然に両脇が締まり、両ひじの間隔が近づくために(写真2)のように「手首がまっすぐ」に延びます。このため、楽にキーボードを操作できるようになります。


(写真2 両脇が締まると手首がまっすぐに)


■事務机が高すぎて、ひざ裏を圧迫する

椅子を高く調整するだけで楽な姿勢をとれる、と説明してきましたが、一つだけ問題が残る場合があります。一般的な事務机を使うと「ひざの裏側を圧迫する」という可能性があるのです。

事務机の天板の高さは、読み書きを前提に設計されているため、キーボード操作には天板の高さが高すぎます。キーボード操作を考慮して椅子の座面を上げると、(図4)のようにひざが下がり、ひざ裏を圧迫してしまう場合があるのです。


(図4 ひざが下がり、ひざ裏を圧迫した状態)


一時的な対策として(図5)のように椅子の前の方に座ると、ひざ裏の圧迫を避けることができます。しかし、お尻の一部分で座面に座るためにお尻がしびれてくる、という問題が出てしまいます。


(図5 「前座り」でひざ裏の圧迫を一時的に回避した状態)


■ダンボールの踏み台で問題解決

1ヶ月ぐらい前の事ですが、ひざ裏の圧迫を解決する「踏み台」の記事をWebページで見つけました。さっそく近くにあったダンボール箱のふたを使って(写真3)のような「踏み台」の試作品を作ってみました。つぶれないように、裏側からハリも入れました。実際に使ってみると、ひざの位置も上がり、「ひざ裏の圧迫問題」もあっさりと解決しました。


(写真3 試作した踏み台)



(図6 踏み台でひざ裏の圧迫を回避した状態)


■最後に

20年近く前に偶然に見かけた写真から、キーボードを楽に操作するコツは、「ひじの高さにある」と意識するようになりました。新しい姿勢に慣れるのに1ヶ月ほどかかりましたが、いちど意識してしまえば一生役にたつコツだと思っています。

パソコン利用者が増えて、手首や肩などに不調を訴える人も増えていると聞きます。そのような方に、今回のコラムがお役に立てれば幸いです。

筆者
株式会社セイノー情報サービス   M.H.

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