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早川典雄のロジの素

第4回 「物量の変動」と戦う(3)

前回は、本社物流部門、物流現場、労務管理者から見た人時生産性の可視化や改善ニーズを整理しました。今回は、客観的で正確な作業時間の収集方法・手段を検討します。

人時生産性の可視化

人時生産性が「作業員1人の1時間あたりの生産能力」であることは、第2回で述べました。人時生産性は、ピッキング作業であれば、「物量(出荷行数)÷人時(延べピッキング作業時間)」で算出できます。これにより、物流現場における基準となる作業員数が可視化できます。

ただし、人時生産性は、一度算出すればよいというものではありません。物量は日々変動するため、人時生産性を「毎日」求め、可視化しておく必要があります。また、人時生産性は、物流現場で取り扱う物量や時間帯でもばらつくため、時間ごと、工程ごと全てを可視化する必要があります。

客観的かつ正確な作業時間の収集

可視化と改善が重要と一言でいっても、物量の正確な把握、作業時間の収集および物量の変動に応じた作業員の配置は、管理者の能力に依存し、属人化してしまうという現状があります。

作業員の人時生産性を客観的かつ正確に管理するためには、物流現場のすべての作業について

  1. 誰が(どの作業員が)
  2. 何を(どの作業項目を)
  3. いつ(作業時間)
  4. どれだけ(作業行数)

これらの実績を数値化する必要があります。休憩時間は作業外時間とし、その他の作業項目のうち、休憩時間以外の掃除などは、新たな作業項目として対象とした上でその時間を収集します。

この結果、対象とした作業項目以外の時間は、必然的に「休憩時間」または「空き(待ち)時間」となります。「空き(待ち)時間」は、定義した休憩時間を除くことで、明確に求まります。

作業実績の収集は、最小限の手間で

作業時間の収集や集計が、作業員への過度な負担となってしまっては本末転倒です。また、作業員に複雑な操作を要求するようなシステムでは、作業時間の収集や集計が定着しません。

そのため、作業者に負担を与えず作業時間が収集・集計できる仕組みが最適です。加えて、その仕組みで使う機器が、物流現場に容易に設置できればなおよいです。

例えば、セイノー情報サービスのFLabor(フレイバーは、誰でも直感的に操作でき、容易に設置できるタブレットを用いて作業時間を収集します。

flabor

作業時間を収集・管理する手順は、以下の通りです。

  1. 作業の開始時に、作業員がICカードをタブレットにタッチ
  2. 作業の終了時に、作業員がICカードをタブレットにタッチ

このように、物流現場における人時生産性の平準化は、市販の「タブレット」や「IC(NFC)カード」などで簡単に時間を収集できる仕組みが有効です。

次回は、FLabor(フレイバー)を実際に導入した物流現場の取組み事例を説明します。