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早川典雄のロジの素

第19回 「人材・人手不足」と戦う(12)


【TOPIC】物流ロボットによる自動化・省人化(つづき)

想定されるサービスロボットの活用領域

サービスロボットの利用の動向はどうでしょうか。図1は、国内商用ロボティクス市場におけるサービスロボットのユーザー利用動向を示しています。この調査によれば、工場内搬送が30.4%、倉庫内搬送が27.7%と、ロボットの搬送への利用が全体の中でも上位にあります。これは、搬送という作業について、不足している人材を補うことができ、人手が足らず、従業員がやっていた作業をロボットに任せることができるという点で、ロボットへの期待が大きくなっているためです。

国内商用ロボティクス市場におけるサービスロボットのユーザー利用動向

出展:IDC Japan
図1 国内商用ロボティクス市場におけるサービスロボットのユーザー利用動向

ロボットを活用した物流現場

では、物流現場の、どのようなシーンにロボットが適用できるかの一例を紹介します。 図2は、工場または外部から到着した商品の入荷や、物流センター内でのピッキング、検品・梱包、出荷といった各現場に、サービスにロボットが導入されると、どう様変わりするかのイメージを表したものです。

物流センターにおけるサービスロボットの適用イメージ

図2.物流センターにおけるサービスロボットの適用イメージ

図内の丸で囲まれた箇所にロボットが導入を導入し、エリア間を跨った搬送は、ロボットが担当することとなり、人が移動する距離が大きく減ります。また、一番大きく様変わりするのが、ピッキング業務です。ロボットの導入前は、人が棚の間を移動し、商品をピッキングしていたものが、可動式の商品棚を搬送するロボットを導入することで、棚がピッキングエリアにいる作業員の元へやってくるようになります。

ユースケースへの展開

物流現場を一つ一つユースケースに展開してみます。

サービスロボットのユースケース

図3.サービスロボットのユースケース

№1のケースは梱包エリアで積みつけたカゴ車を出荷バースへと搬送するケースです。 現在は人が梱包エリアと出荷バースを往復して運んでいるカゴ車を、ロボットが下に潜り込んでリフトアップし、自動で搬送する「センター内搬送」の一例です。

フィールドを広げ、屋外を経由した建屋間の搬送を行うケースが№2となります。 段差やでこぼこが多い不整地でも搬送できるロボットを採用することで、敷地内の工事を行うことなく、ロボットのコストだけで建屋間の搬送が可能です。ポイントは屋外・不整地の搬送です。

№3のケースは複数階からなる屋内における搬送です。マテハンなどの他の機器と連携し、別階層からの商品を引き取って搬送します。

最後の№4のケースはピッキングエリアで待つ人のもとへ、ロボットが可動式の商品棚を搬送するケースです。他のケースとは異なった種類のロボットを使うことで、ピッキングするべき商品が入った棚を人のもとへ運びます。

これらユースケースのように、物流の現場には様々な環境や業務があります。 そしてそれぞれの環境・業務に適したロボットを導入することで、業務を省人化あるいは無人化することができます。 複数種のロボット、複数台のロボットをコントロールするために、 セイノー情報サービスはロボット管理システム(RMS)を提供します。 RMSは人の業務とロボットを繋げる、ロボット活用の基盤です。 例えば、WMSへ出荷指示に対し、作業員が作業完了などの進捗状況を入力すると、連携するRMSが認識・判断を行い、後続の業務を自動的にロボットへ指示します。 このとき人は、どのロボットがどのような手順で作業するかについては意識する必要はありません。 これは空いているロボットを探してそのロボットに対応したコントローラで操作するといった必要がないことを意味します。 また、ロボットは作業の進捗や結果をRMSを通して上位のシステムへ返し、作業進捗情報の更新や後続業務の担当者へ通知を行うことができます。 これにより、都度、ロボットの稼働状況を気にしながら待つ必要がなくなります。

RMSで物流ソリューションとロボットを連携

図4.RMSで物流ソリューションとロボットを連携