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早川典雄のロジの素

第1回 物流の敵とは?

2015年10月26日
取締役 物流技術担当 博士(工学)早川典雄

物流の敵に勝つ、変化に勝つ

「物流の敵」とは何でしょうか? 少し、考えてみてください。物流事業者であれば、競合先の存在自体を、メーカーであればライバルメーカーの物流のやり方を「物流の敵」と思われるかもしれません。

「敵」とは、「戦う対象」あるいは「勝つ対象」を言いますが、ここで言う「物流の敵」とは、競合する物流事業者、ライバルメーカーの物流のやり方を指すものではなく、自らが「物流を上手くこなす」うえで立ちはだかるものを言っています。したがって、「物流マネジメントの敵」と言った方が正確で、わかりやすいかもしれません。ここでは短縮して「物流の敵」と呼ぶことにします。

「敵」というからにはそれは、勝つ対象、克服すべき対象になります。それでは「物流の敵」には具体的にどのようなものがあるのでしょうか。「物流の敵」には、例えば、つぎのようなものがあると思います。

  1. 物量の変化
  2. 商品の変化
  3. 物流人材の変化(人手不足を含む)
  4. 経営者の変化
  5. 市場ニーズの変化
  6. 情報技術の変化(IoT、・・・・など)

これらに共通するのは「変化」です。この「変化」こそが「物流の敵」であり、戦う(克服すべき)対象になるのではないでしょうか。

ところが、すでにお気づきのように、これらの敵(変化)は、すべて、物流管理者自らがコントールできるものではありません。物量の変化、つまり波動は、物流部門はもちろんのこと、売り手ではコントロールできません。また、商品のライフサイクルの変化が激しいわけですが、これも物流部門が手を加えてどうなるものでもありません。

一方で、見落としてはいけない事として、すでに述べたように「物流を上手くこなす」があります。どれだけ物流コストをかけてもよいのなら、あるいは、物流サービスが自分で自由に決められるのなら、ここで言う「物流の敵」は「敵」ではなくなります。お客様から要求されるサービス条件を遵守する。そして、それに連動して費やされる物流コストを最小限に管理する時、「敵=勝つ対象」が明らかになります。

あなたは、コントロールできないものを敵に回して戦うことができるのでしょうか。それは、物流部門、物流管理者がやりたいことなのでしょうか。また、やれるのでしょうか。あるいは、やるべきなのでしょうか。どのような知識・技術・方法論で物流の敵に勝ち、変化と戦うのでしょうか。

これらの答えに至るために、次回からは、まず、「物量の変化」を「敵」とし、物流現場の生産性の向上について共有することからはじめます。そして、読者の皆様と「やるべきことをやる」ための方法論を共有していきたいと思います。

ご期待ください。