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早川典雄のロジの素

第17回 「人材・人手不足」と戦う(10)


【TOPIC】物流の生産性向上は、認知・判断・行動の3つに分けて考えよう

物流生産性と高める6つの取り組み

いま「働き方改革」が、ちまたで取り沙汰されています。働き方改革の1つに、「長時間労働の是正」があり、話題となっています。 ES(従業員満足)なくしてCS(顧客満足)なしとも言います。しかし、企業経営の目的である事業継続の視点からみると、「働き方改革」の行き着く先は、「生産性向上」となります。 企業間競争をしている以上、生産性をどれだけ向上させるかは、長時間労働是正・給与アップに直結します。 物流の生産性向上には、6つのアプローチがあります(図1)。詳しくは書きませんが、さまざまな施策が試みられています。このうち「変える」については、新たなテクノロジーの活用事例がつぎつぎに登場しています。

物流生産性向上
(出展:国土交通省)

人を必要とするプロセスは、「認知」、「判断」、「行動」の3つから成り立つ

人がやらなければならないプロセスは、「認知」、「判断」、「行動」の3つから成り立っています。今回のトピックスは、これら3つをキーワードに、物流を業務変革し、生産性を向上させる新たなテクノロジーの活用を考えてみます。 物流産業は、よく労働集約型と言われます。その労働をよくよく眺めると「認知」「判断」そして「行動」の3つに分けることができます。

  • 認知・・・・それが何であるかを解釈すること
  • 判断・・・・認知した対象について見極め、(正・誤、良・悪、進・退など)を考えること
  • 行動・・・・認知、判断に基づいて、実際に何かをすること

物流の生産性を高めるには、いまの物流プロセスに潜むボトルネックを発見し、解消する必要がありますが、物流プロセスを漫然と眺めているだけでは、ボトルネックは発見できません。 物流のプロセスにある認知、判断、行動の3つのどこに問題があるのか。 それが何であるかといった現地・現物・現状を正確、かつリアルタイムに把握・解釈するといった人の「認知能力」は、IoTの活用によって高めることが期待できます。 認知した対象について見極め、それについて考えを定める人の「判断能力」は、AIで補完が可能です。 そして認知、判断に基づいて、実際に何かをする人の「行動能力」は、ロボットによる代替(RPA)が可能な状況になっています。

認知・判断・行動の生産性向上と活用テクノロジー
図1 認知・判断・行動の生産性向上と活用テクノロジー

次回は、これら3つのプロセスのうち「行動」を取り上げ、まだ、本コラムで取り上げていない「物流ロボット」について、その活用例に触れたいと思います。