ホーム > 物流ITニュース > 物流施設需要/拡大するECと省人化ニーズにより拡大

物流施設需要/拡大するECと省人化ニーズにより拡大

2018年01月15日

CBREは1月11日、特別レポート「2018 Japan Market Outlook (不動産マーケットアウトルック2018)」を発表した。

物流施設マーケットでは、供給は、首都圏・近畿圏・中部圏のいずれにおいても潤沢。中でも首都圏の新規供給は2018年に47万坪、2019年は55万坪と、2004年の調査開始以来2年連続で過去最大値を更新し、ストックは対2017年末比で40%増加する見込み。

一方、拡大するeコマース市場と省人化ニーズにより需要も堅調に伸びると予測。ただし、立地によって需給バランスには格差が生じることが予想されるとしている。

また、EC市場拡大が需要を拡大するも、人材確保の如何が物件の稼働率を左右するとしているとし、大型テナントに有利な環境と予測している。

地域ごとでは、首都圏の先進的大型物流施設(LMT)は、2017年Q4時点の空室率は5%程度の低水準に収まる見込みだが、大量供給の影響で今後は上昇基調となる。2019年には、2010年Q4以来の10%を超えると予想される。

しかし、物流需要が減退しているわけではなく、移転事例の多くは、拡張・新設などの前向きな移転が占めている。ただし、立地の良し悪しで物件の評価が大きく分かれる傾向は強まっている。そして、物流立地を考えるにあたってますます重要になってきているのは、人材確保の容易さである。住宅地に近く、通勤の利便性が高い物件では高めの賃料設定も可能である一方、人材確保が困難とみられる物件はリーシングにも苦戦するとしている。物流施設では自動化が進んでいるとは言え、物流現場の人手不足を補う段階には未だ至っていない。人材確保のための条件が整った物件に需要が集まる状況はまだしばらく続きそうだ、としている。

東京ベイエリアでは、2017年Q3に一等地と呼べる立地に竣工した物件が、年内中に満室稼動に近づくとみられている。都心での強靭なテナント需要が顕在化したことにより、2017年は実質賃料が大きく上昇した。今後2年間で2棟が竣工予定だが、2018年竣工物件はすでに満床と伝わっており、2019年竣工の1棟にも引き合いがある。そのため、2019年Q4時点の空室率は1%程度と需給が逼迫する見通しで、賃料は今後も高水準を維持すると見ている。

圏央道エリアの2016年末時点のストックは約40万坪であった。それに対して新規供給は、2017年が11万坪、2018年は16万坪と、2年間で2016年末時点のストックの70%近くに及ぶ見込み。

そのため、空室率は2018年Q4にかけて26%前後まで上昇すると予想される。2019年に入ると、竣工が予定されている開発計画は今のところ限定的。それでも空室率は高止まりとなり、実質賃料は2019年にかけて軟調に推移する。都心からの距離が遠いことや雇用懸念により、他のエリアに比べて需要が弱いことは否めない。ただし、人材採用で問題が少ないと考えられる立地では新たに進出を検討する企業もみられる。中長期的には、自動化設備の普及によってこのエリアの評価が向上する可能性もある。

近畿圏の2017年の新規供給29万坪は、単年度で過去最高であるだけでなく、2016年末時点のストック比で40%超にも相当する規模。新規需要も18万坪と過去最高を予想するものの、空室率は上昇し、2017年Q4に19%程度となる見通し。この後の供給も、2017年に比べれば規模は縮小するものの、2018年は20万坪、2019年は18万坪というボリュームが続く。

そのため、空室率は2019年にかけて20%前後の水準で高止まりする見込みである。特に、空室在庫が滞留している大阪府湾岸部では、さらに空室が積み上がりそうだ。このエリアは、公共交通機関を利用した通勤が難しい立地が多く、新規の開設には雇用面で不安がある。

そのため、このエリアのテナント需要は、湾岸部内での拡張需要に留まっているのが現状。それに対して2017年に開発が本格化した内陸部では、テナント需要が拡大している。大阪から京都にかけての内陸部は、名神高速道路が横断する交通の要衝で、有数の住宅地でもあるため、配送と雇用の両面で有利なためである。この地域では、今後も順調にテナント需要を集めると予想される。

一方、従来LMT開発がなかった地域に、物流適地が広がる可能性が出てきた。2018年3月に新名神高速道路が神戸ジャンクションまで延伸されることで交通アクセスが格段に高まるため、神戸市の内陸やその郊外を含む西端で開発計画が増えている。これらの計画が潜在的な物流需要を掘り起こすと期待されているが、新興の立地ゆえに、物件によってはリーシングに時間がかかる可能性もある、としている。

2018年01月15日 その他のニュース

日用品業界でのトラック待機時間解消/実証実験、ライオンが参加
良品計画/3~11月の物流費、13.74%増の113億円
ケーヨー/商品計画推進統括部新設、物流部を管轄
東京エレクトロン宮城/宮城県に2.4万m2の新物流棟竣工

     このニュースは、弊社サイト向けに特別編集された、LNEWS提供の記事です