
- SPECIAL CONTENTS
プロジェクトストーリー
「倉庫事業者へのSLIMS(倉庫管理システム)とLMS(統合物流管理システム)とASSORT(輸配送管理システム)の導入」。一見単純にも思えるこのプロジェクトの裏には、お客様の数え切れないほどの想いと、それらをできるかぎり受け止め、要件を定義し、設計の形に落とし込んでいった3人の社員の奮闘する姿があった。「営業」「物流コンサルタント」「システムエンジニア」としてプロジェクトに参加した彼らの会話から、その全貌を解き明かしていく。
Member

- Y.S
-
第二開発部 開発五グループ
2023年 キャリア入社
国際社会学科卒

- M.K
-
東日本営業部
営業一グループ
2022年 新卒入社
国際社会学科卒

- Y.F
-
第二開発部 開発四グループ 主任
2016年 新卒入社
経営学部会計学科卒
- Story01
- 3つの職種と、数え切れない想い
- M. K
- 今回のプロジェクトのはじまりは、私が入社1年目の末に参加した、企業展示会でのお客様との出会いでした。そのお客様は食品を取り扱う倉庫事業者の方で、「WMS(倉庫管理システム)を導入したい」とおっしゃっていたので、まずは当社のSLIMSを紹介して、それから段々と打合せを行うようになったんです。
- Y. S
- なるほど、僕がコンサルタントとして関わりはじめたのは、M. Kさんがお客様の要望をまとめている最中という感じでしたね。当時はLLP事業部にいて、要件定義のフェーズから参加することになったのですが、お客様の要望がどんどん増えていったのを覚えています。倉庫の視察を通して、真の課題解決に結びつく要件を定義することが私の仕事でしたが、1から要件定義に参加するのははじめてだったので、とても苦労しました。
- Y. F
- 私がSE兼リーダーとしてプロジェクトに加わったのは、お二人が提案と要件を一旦まとめ終えたタイミングでした。つくってもらった要件をもとに、外部設計をはじめましたが、Y.Sさんの言うとおり、お客様の要望が多く、SLIMSに加えてLMSも必要な案件で、当社とお客様のソリューションに対する認識がズレている部分もあったため、繰り返し話を聞いて、齟齬を減らしながらメンバーにも的確な指示ができるように努力していました。
- M. K
- お二人の言うとおり、倉庫管理だけでなく料金計算や配車管理もしたいなど要望も多く、なおかつ複数のソリューションにまたがっていて、お客様自身も段取りや最終的な目的が定まりきっていない状態でした。それでも、数度目の打合せの際に「セイノー情報サービスに一番期待しています」と言ってもらえたので、なんとか寄り添って、実現させてあげたいと思ったんです。



- Story02
- 寄り添うことで、つくれるものを。
- M. K
- 私自身のハードルとしては、受注が成立するまでの提案活動が大変でしたね。競合企業と差別化を図るには、お客様の定まりきっていない願望をできるだけ的確に言語化して、共通理解に落とし込む必要がありました。
- Y. S
- やはり、今回のプロジェクトの肝はそうした「最大限寄り添った落とし込み方」にあったと思います。LLP部門としても、要件定義で要望を整理しましたが、後々に隠れた課題が見つかったことで再検討をする必要に迫られたのです。
- Y. F
- そうですね、外部設計の段階での困難も、やはりそこにありました。いくつかのシステムを同時に導入するので、お客様に齟齬なく理解をしてもらえるような丁寧な説明が求められました。特に当社の強みでもあるカスタマイズ機能について、標準機能としてすでに組み込まれていると認識されていた部分もあり、かみ砕いてお伝えしていったのです。
- M. K
- もうひとつの難しさを挙げるなら、信頼関係の構築もあったと思います。お客様がやりたいことはたくさんありましたが、ときには実現可能な代替案に変えなければならない場面もありました。そこで、相手の要望を否定するのではなく、「こうすることもできます」という伝え方によって、寄り添いながらアプローチしていきました。
- Y. S
- M. Kさんのそうした意識があったからでしょう、今でもM. Kさんのお名前が、打合せをしているときによく出てきます。「あの人がいたから、セイノー情報サービスにお願いしようと思いました」と言ってくれていますよ。
- Y. F
- 私も、M. Kさんの信頼関係の構築はありがたいと思います。お客様との間で議論を交わすときでも、最初に築いてくれた関係性があるからこそ、お互いに安心して対話をすることができましたから。
- M. K
- そう言っていただけて、とても嬉しいです。

- Story03
- お客様の目線の先に、
SISの未来がある。
- M. K
- プロジェクトを通して、お客様と同じ目線を持って会話することの大切さを学びました。営業をした実感としても、単なる物売りとしてではなく、相談相手として認めてもらえていた感覚があります。
- Y. F
- M. Kさんのそうした目線が、よい信頼関係の構築につながり、開発フェーズの作業においても役立ったと感じています。外部設計中にアクシデントがあり、当初の予定よりも遅れてしまう事態になったのですが、そういった場面でも「セイノー情報サービスさんは必ずやってくれますから、大丈夫ですよ」と言ってもらえたのは、SEとしてもプロジェクトリーダーとしても助かりました。ただし、今後はもっとプロジェクト管理を徹底して、よい進行をしていきたいです。
- Y. S
- そうですね、よいプロジェクトでしたが、まだまだ自分たちの中に突き詰めていける要素があると思います。私は今回はじめて要件定義から関わるだけでなく、定番製品以外のソリューションにも触れる機会になりました。それらについては知識がまだ深まっていないところもあるので、より一層知識の習得に励んで、お客様が言語化できていない課題も見つけられるようになっていきたいです。
- M. K
- そうやって、目に見える課題解決以上に付加価値をもたらすことが、当社が目指すLLP(リード・ロジスティクス・プロバイダー)になっていくためにも欠かせない姿勢であると思います。より深く、お客様に寄り添う姿勢があれば、倉庫管理や輸配送管理を可能にするだけでなく、物流業界自体を動かせるような企業になれるはずです。



