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ブルウィップ効果

物流用語として使用される「ブルウィップ効果」について、解説しています。


ブルウィップ効果とは

ブルウィップ効果とは企業間や企業内におけるサプライチェーンのなかで川下の需要変動が川上に向かうほど増幅する需要変動現象のことです。
企業間では「小売業→卸売業→メーカー→サプライヤー」、企業内では「営業部→調達部→生産部」の順で本来の需要変動よりも増大した数量が伝播する傾向にあります。この需要変動の波動が発生地点から遠くなるにつれ大きくなるため、鞭がしなる様子に例えられてブルウィップ効果と呼ばれています。

ブルウィップ効果イメージ

発生する要因としては各組織の担当者が欠品や過剰在庫を恐れることで、川上に対し本来の数量より多く、または少なく要求することが考えられます。
よく見受けられる場面としては、需要がわずかに増大または減少した際に、各部門が「もっと需要が伸びるかもしれないから欠品をおこさないよう多めに手配しよう」、「もっと需要が落ち込むかもしれないから在庫を抱えすぎないよう少なめに手配しよう」と考え、川下から川上にかけて変動が増幅し、実態と乖離するケースです。

ブルウィップ効果例1

一方で顧客と接している営業部門が欠品を起こしたくないがため、サバ読みをして必要数よりも多く在庫を確保しようとすることがあります。サバ読みによる発注が常態化すると、川上の部門でもサバ読みの数量で発注していることに気づくので営業部門の需要量からサバ読み分と思われる量を割引いて生産するようになります。

ブルウィップ効果例2

このようなことが組織間で繰り返されることにより、本当の需要量がわからなくなり、欠品や過剰在庫を引き起こしてしまいます。欠品は本来得られたはずの収益を逃す機会損失に、過剰在庫は在庫金額の増大や廃棄などのコスト増に結び付き、企業経営を圧迫します。自社で商品を生産している場合には、生産ラインを需要の波の激しい計画に沿って稼働する必要があるため非効率な状態での運用が常態化します。


ブルウィップ効果を防ぐ方法

ブルウィップ効果は売れた分だけ発注・生産することができれば抑えることが可能です。そのためには会社全体で川下の需要の変動を把握するマネジメントが必要です。その際に効果的なのはSCMとなります。サプライチェーン上のあらゆる動きをリアルタイムに把握し、全体最適を志向することでブルウィップ効果を抑制し、欠品や過剰在庫を防ぐことができます。それだけでなく企業経営においても様々なメリットが存在するためあらゆる会社でSCMの実践が推奨されます。
ただ、いきなりSCMを実践しようとしても難しいためまずは委託するという選択肢もあります。西濃運輸でもSCMの委託が可能ですのでぜひ下記よりご覧ください。

西濃運輸が行うSCMについてはこちら

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