株式会社セイノー情報サービス RECRUITMENT 2024 株式会社セイノー情報サービス RECRUITMENT 2024

問題解決タイプ

01アジアへ、TPPの中核へ。活躍の場はグローバルだ。

物流コンサルタント 田邊 大介

LLP事業部 東京本社グループ(1999年入社)

問題解決タイプのフィールドは国内に限らない。お客さまの話に耳を傾け、課題を発見し、ソリューションを提案するプロセスはグローバルスタンダードである。2016年12月に、田邊がインドネシアのスカルノ・ハッタ国際空港に降り立ったのも、そうした理由からだった。

インドネシアの物流インフラを創る。

「インドネシアの財閥であるサリムグループと西濃運輸が合弁で物流会社=セイノーインドモービルロジスティクスを立ち上げたのが2015年です。サリムグループはインドネシアでも有数の財閥で、グループ内に様々な企業を抱えていました。その物流をグループ内の企業で賄おうというのが当初の設立の目的でしたね」と田邊。入社以来、トラックなど車両の動態管理システムをはじめ様々なプロジェクトでリーダーを努めてきた。物流現場での長い経験から、お客さまとの交渉力には定評があったけれど、言葉の通じない異国での仕事は初めてのこと。彼のミッションは、荷物とそれを運ぶトラックを結びつける配車システムの構築だった。

「最初はトラックも数百台しかなかったのですが、お話を聞いてみると『運ぶ荷物はいっぱいあります』という状況。効率的な配車システムの導入が急がれるタイミングでしたね」と田邊は当時を振り返る。配車については、一部でシステムが導入されていたがほとんどが手書きで行われている状態。SISのASSORT(アソート)と呼ばれる配車のソリューションパッケージを、現地に合わせてカスタマイズする必要があった。「まず、言語から違いますからね」と田邊は笑うが、インドネシアにはインドネシアならではの商慣習もある。それらを柔軟に受け入れながら、この地に適したカスタマイズが実現できるのか? 彼の、SISの手腕が問われていた。田邊はいつもと同じように、お客さまの話に耳を傾けた。

運転手はフリーランス?

「お話を聞いていくうちに、インドネシアでは運転手が基本的にフリーランスで、トラックを会社から借りて仕事をしていることがわかりました。ですから、彼らに仕事を依頼する時は、運転手の賃金の他に、ガソリン代や高速料金などを会社側が手渡しするのですね」そうした慣習の違いを理解しながら、田邊はシステムのインドネシア化を進めていく。

「画面左側に荷物の情報(いつ、どこで、何を、どれだけ積み、どこへ運ぶ)が示され、右側にはトラックの情報(ドライバー、荷台のサイズ、積載量など)が表示され、担当者は荷物情報をトラック情報にドラッグ&ドロップするだけで、配車業務が終了します」と田邊。少し誤算だったのは「配車を確認する書類を発行する機能を付けていたのに、現場ではそれをスマホのSNS機能で代替されていたことでしたね」と言う。

有線電話より携帯電話網が先に発達した国の文化は、やはり日本とは異なる。けれど、物流に関わる言語に国境はない。セイノーインドモービルロジスティクスのトラック数は、その後数年で3000台。最近は5000台を超え、成長の勢いは加速する一方とか。「今後は、グループ外の貨物輸送や、幹線輸送とローカル輸送の組み合せなど、様々な可能性が考えられますね」と田邊は、その可能性に思いを馳せる。TPPの発効で世界のGDPの15%を占める巨大な経済圏が誕生した。その主要な加盟国であるインドネシアでの実績は、SISの仕事がグローバルな可能性を秘めていることの証左だろう。そして、そこで働く人々の可能性もまたグローバルである。

事例紹介OTHER SOLUTION