
フィジカルインターネット
物流用語として使用される「フィジカルインターネット」について、解説しています。
フィジカルインターネット
フィジカルインターネットの定義
フィジカルインターネット(Physical Internet)とは、物理的な商品の輸送や物流にインターネットの概念を入れて、持続可能なグローバル物流ネットワークを構築しようというコンセプトのことをいいます。今まで構築されてきた物流ネットワークを再設計し、情報通信技術(ICT)や標準化された物流インフラを活用して、効率性、柔軟性、持続可能性を向上させることを目指しています。
フィジカルインターネットの主なポイント
1.オープンなネットワーク: インターネットが世界中でオープンかつ標準化された通信ネットワークであるように、物流のネットワークもオープンで共有され、異なる企業や組織間で情報や資源を効率的にやり取りできるようになります。
2.モジュール化と標準化:規格を統一させること(たとえば、規格化されたコンテナやパレット)に梱包することで、輸送や保管のプロセスを簡略化し、効率化を図ります。これにより、積み下ろしや保管にかかるコストや時間が削減されます。
3.効率的な輸送ルーティング: インターネットのデータルーティングのように、フィジカルインターネットは貨物を最適なルートに自動で振り分け、どの輸送モード(トラック、鉄道、船舶など)や経路を使うかをリアルタイムで決定します。これにより、輸送の無駄を最小化し、環境への影響も軽減します。
4.シェアリングエコノミーの活用: フィジカルインターネットでは、倉庫や輸送手段などのリソースを複数の企業が共有することが推奨されています。これにより、空きスペースや余剰能力を有効に活用し、コスト削減と環境負荷の軽減が可能になります。 この概念は、特に物流やサプライチェーンの分野で注目されており、物流の効率化、トレーサビリティの向上、持続可能性の実現を目的として進化しています。
最後に
“2024年問題"に直面し物流現場の人手不足が深刻化する中、サプライチェーンを今まで通り維持できなくなるかもないという不安が多くの企業に広がっています。セイノーグループでは、物流の効率化・持続性を実現する取り組みとしてO.P.P.(Open Public Platform)を展開しています。同業他社との共同配送によるコスト削減やGreen物流の実現、物流DXの活用でマッチング・シェアリング機能による物流倉庫検索・車両手配の活用で、物流業界全体で顧客満足度向上を目指しています。詳細は以下の資料をご確認ください。